耳の裏にデキた話

皆さんお久しぶりです。

お元気でしたか。

私はと言いますと、

なんかまぁ、いろいろありましたが、

毎日へらへら笑いながら暮らしております。

前回の更新からだいぶ時間が空いてしまった理由としては

stand.fm「松原江里佳のちょっとお時間よろしですか」通称「よろしか」

の企画・台本作りにすこしばかり時間を費やしすぎておりました。

去年の11月から始まり、もうすぐ80回目を迎えます。

私の性格の良いところでもあり悪いところでもあり、

結果どっちでもないところが「完璧主義」なところ。

番組のコンセプト…というかstand.fmのプラットフォームのコンセプト自体が

「気軽に。誰でも」みたいなところがありまして

それをガン無視して「緻密に。プロらしく」なんて考えちゃってるもんだから

まぁ結構努力はしています。

それがどんな結果になっているのかはまた別の話で

そもそも才能が有れば台本なしで何時間でも話せるんでしょう。

私にはその自信も実力もないので

「よろしか」で少しずつ成長していければいいなって思ってます。

皆さんの大切な時間をいただいて聴いてもらうので

損はさせたくないんです。

そうなると、聴いた後にちょっとでも知識(主に使いようのない雑学)が増えるような内容にしたら

とりあえず、後悔はしないだろう。と思いまして

もはや話術には頼らない戦術。

良く言えば「内容で勝負」

これからも気が向いたときにでもぜひお付き合いください。

要領よくなりたい。そんなことを願う旱空の下

スイカをむしゃむしゃ頬張りながら、「え、夏じゃん、ウケる」とつぶやいておりました。

口からまろびでたスイカの種が、あれこんなところについてるよ

耳の裏。

右耳の後ろが、触るとぷっくり膨らんでいます。

「いやこれスイカの種じゃなくない?」と気付いたのは3日後。

鏡を駆使して耳の裏を確認したら

なんか赤くなってる。

家の中でふわふわ浮遊しているお父さんを捕まえて相談してみると

「明日皮膚科へ行きなさい」

と言われたので、素直に従ってみました。

『ニキビかな?マスクの摩擦かな?』

なんてのんきなことを考えながら診察を受けると

なにやら雲行きが怪しい。

診察をしてくれたお医者さんは奥へ引っ込み

代わりに、にょろっと院長が出てきて

「あ、いまから手術しましょう」

と、一言。

「あ、いまからカラオケ行かない?」みたいなノリだったので

思わず「はい」と答えたけど

え、どういうことですか?

快答とは裏腹な顔をしている私に気が付き

「大丈夫、麻酔するから痛くないですよ」

と先生がフォローしてくれたけど

「その麻酔の注射が痛いんだけどね」と看護師さんからの追加情報があり

詰んだ。

そもそもこのデキモノは何ですか?と尋ねると

「粉瘤」というものらしく

悪性ではない場合がほとんどですが、

放置しておくと悪さんぼをすることもあるんだとか。

簡単に言うと、皮膚の中に袋ができて、そこに金銀財宝なんかが溜まっちゃうらしくて

薬では治せず、治すには必ず手術が必要とのこと。

金銀財宝が溜まるなら悪くないけど

まぁそんなうまい話はないわけで、もっぱら老廃物しかたまらないのが人の常。

「この後仕事なんですが、大丈夫ですかね?」

「大丈夫ですよ~15分ぐらいで終わりますので」

そうして私の手術は始まりました。

手術は患部を切開し、袋ごと取り出すもので、特殊な器具を使うそう。

まずは6か所ほど耳の裏に麻酔の注射をして、

麻酔が効いてきたころ本編がスタートなんですけど

まずその麻酔が痛い。

え?まだ打つの?って聞きたくなるぐらい、打つ。

LINEのスタンプ感覚でどんどん打ってくる。

「っちょ、ちょま」

って言いながら悶えたら、看護師さんに足を抑えられました。

一分もたたないうちに

「そろそろ効いたかなぁ?」って先の尖った器具でつんつんしてくる。

鈍痛。って感じで無痛ではない。

「あ、まだ、なんか、たぶん、板尾です」

緊張しすぎて、肝心の「痛いです」を「板尾です」って言っちゃう。

「うん、効いてる効いてる。大丈夫」

そういいながら、有無を言わせず入刀。

耳の裏側という、見えない部分で行われる披露宴。

長い、入刀が、長い。

「はい、今がシャッターチャンスですよ~」と言わんばかりに

全方面に新郎新婦が笑顔を振りまいているがごとく、長い。

そしてなんかやっぱ、痛い。

感じたことのない、痛み、

たとえるならば、

カサブタになりかけの皮膚をはがしてそこにフォークをねじ込んでるイメージ。

私が痛みに悶えて暴れようものなら、すかさず看護師さんの腕が伸びてくる。

「はい、大丈夫~大丈夫~深呼吸」

大丈夫、とは。

そんなこんなで無事に摘出手術は成功。

「綺麗に袋が取れましたよ~もうおしまいです。お疲れ様」

その言葉を聞いた瞬間、全身の力が抜け

思わず涙がこぼれました。

砂浜に打ち上げられたクラゲのごとく干からびかけている私をよそに

院長先生は爽やかに去っていきました。

「お、お待ちください、せめてお名前を…」

そんな言葉も届かず、しばらくベッドで無気力に横たわっておりました。

「SHIGOTO」

この言葉が脳内を30万回再生ぐらいしたところで

意識と正気を取り戻し

耳の裏に止血バンドと包帯を付けてみなとみらいまで馳せ参じました。

まぁ私の判断ミスとしては

ラジオの収録の日に、耳の手術をしたことですかね。

まず、ヘッドフォンがつけられない

そして耳の周りがぼんやり重く、聴力がうまく機能しない

「 この後仕事なんですが、大丈夫ですかね? 」という問いかけの中に

「ラジオの仕事で耳を使うのですが、支障はないですか」という意味を含んでいたなんて

いくら名医でも気づくまい。

というか、動揺しすぎて伝えるの忘れてた。

念のため、摘出した部分は検査され、良性であることもわかりましたが

粉瘤の原因はいまだはっきりとはわかっていないそうで

誰でも、どこにでもできうるものだそうです。

ニキビかな?ただのしこりかな?と放っておかないで

長引くできものは、一度専門家の診察を受けることをおすすめします。

だれでも、どこでもといえば、

stand.fmのアプリなら

だれでも、どこでも、いつでも、なんどでも私の声が聴けます。(しつこい)

忙しい毎日に疲れたら

ちょっとだけ、くだらない時間を過ごしてみてください。

久しぶりに会った友達が

会社のお昼休みに「よろしか」を聴いてくれているらしく

「会社では黙食だからさ、聴きながら食べるのにちょうどいい長さなんだよね」

と言ってくれました。

その時は「ありがとうありがとう仏様」とお礼を言いましたが

ふと、

食事中にふさわしい話をしていただろうかと不安になりました。

話したいことはたくさんあったけど、今日はそろそろこの辺で。

ではでは皆さま、熱中症には十分気を付けて

素晴らしく健康な夏をお過ごしください。

では、また。

ばいちゃちゃちゃ冷麺。

おまけ。

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